敬語の使い⽅
就職活動にあたって、必ず⾝に付けなければならないのが「常識をわきまえた⾔葉づかい=敬語の正しい使い⽅」です。
これまで使ったことがない、という⼈にとっては、⾮常に難しく感じられるでしょう。友⼈同⼠の気楽な会話とはまったく違うのですから。
しかし、基本を押さえておけば、それほど⼼配はいりません。完璧な社会⼈⾔葉ではなく、学⽣らしい好感の持てる、さわやかで節度のある⾔葉づかいで話しましょう。
まずは、敬語の使い⽅のポイントをしっかりつかんでおきましょう。
POINT
- ● 就職活動中に接する⼈はすべて⽬上の⼈です。正しい敬語を使ってイメージア ップを図りましょう。
- ● 丁寧すぎる⾔葉づかいも問題です。時と場合に応じて使い分けできるように しておきましょう。
- ● ⼼配するより、まず慣れることです。⾝近な相⼿と敬語を使う練習をしまし ょう。
- ● 家族のことを話すときは、謙譲語を使いましょう。
- ●「⼆重敬語」に注意しましょう。
正しい敬語の使い⽅
よく使う動詞の尊敬語と謙譲語
普通の⾔い⽅ | 尊敬語(相⼿に使う) | 謙譲語(⾃分に使う) |
---|---|---|
する・やる | なさる・される | いたす |
いる | いらっしゃる | おる |
⾔う | おっしゃる | 申す・申し上げる |
話す | 話される・お話しになる | 申す・申し上げる |
聞く | お聞きになる | 伺う・拝聴する |
⾏く | いらっしゃる・⾏かれる | 参る・伺う |
来る | いらっしゃる・お越しになる・おいでになる | 参る・伺う |
⾒る | ご覧になる | 拝⾒する |
知る | ご存じ… | 存じ上げる |
会う | お会いになる | お⽬にかかる |
待つ | 待たれる・お待ちになる | お待ち申し上げる |
訪ねる | 訪ねられる・お訪ねになる | お訪ねする・お伺いする |
与える | くださる・賜る | 差し上げる |
もらう | 受け取られる | いただく |
伝⾔する | お⾔付け… | 申し伝える |
注意する表現
会社 | 御社(おんしゃ)・貴社(きしゃ) |
---|---|
わたし | 私(わたくし) |
〜と⾔います | 〜と申します |
どうもすみません | 失礼いたしました・申し訳ありませんでした |
すみませんが | 恐れ⼊りますが |
悪いのですが | 恐縮ですが・お⼿数ですが |
どうでしょか | いかがでしょうか |
これでいいでしょうか | これでよろしいでしょうか |
やってくれませんか | お願いできませんでしょうか |
電話してください | お電話をいただけませんでしょうか |
待ってくれませんか | お待ちいただけませんでしょうか |
はい、いいです | はい、結構です |
尊敬語と謙譲語について
敬語にはいくつか種類があります。相⼿への敬意を表す「尊敬語」、⾃分がへりくだることで間接的に敬意を表す「謙譲語」、丁寧な表現をすることで敬意を表す「丁寧語」の 3 種類です。特に尊敬語と謙譲語は逆⽤しやすいので注意しましょう。また、敬語を重ねて使う「⼆重敬語」は誤りです。
学⽣⾔葉の例
普段、友⼈との会話で何気なく使っている「学⽣⾔葉」です。しかし、就職活動では絶対に使ってはいけません。緊張したとき、うっかり⼝をついて出ることがないよう、注意しておきましょう。
「学⽣⾔葉」の例
●「 わたしはぁー、この会社でぇー、これからぁー」という語尾を伸ばす話し⽅は、聞き苦しく、幼稚な感じがします。
●「 ~とかぁ」「~みたいなぁ」「~なんかぁ」「~ていうかぁ」というのは必要のない⾔葉です。
●「 ⼀応~です」「まあ~です」などは⾃信がないように聞こえます。
●「 私って~な⼈だから」という⾔い回しも好ましくありません。
●「 だって」「でも」「どうせ」など⾔い訳めいた⾔葉は使わないようにしましょう。
● 流⾏語や隠語、略語もタブーです。
● そのほか、「超~」「~じゃん」「マジで~」「ビミョ~」「全然⼤丈夫です」などは、絶対に使ってはいけません。